現代社会をとりまく問題は種々様々にあり、それぞれの分野において多くの人が、よりよい社会環境を創り上げようと解決策を模索しています。しかし、その社会の最小単位である「家族関係」という内容においては意外と議論が後回しになりがちではないでしょうか。
「家族関係」を問うということはプライバシーの領域であり、個々人の信義・思想的な部分にも入っていくことになるので安易に論じることはできない難しい内容であると思いますが、「社会の安寧」と「家族の安寧」は相互に切っても切り離せないものでありますし、人の誕生が家族関係のなかにある以上、家庭観を考えずに地域社会や国、大きくは世界の問題を解くことはできないでしょう。
2017年12月17日(日)、石川県内が大雪に見舞われたこの日、内灘町文化会館におきまして「グローバル・ファミリー・フェスティバル2017」が開催されました。「共創家族~今だから見直そう、地域社会と家族の絆~」をテーマに、幸せな家庭から始まる平和理想世界を考えていく大会として開かれました。
1000名以上の人々が会場に集まるなか、司会者の開会宣言で幕が開けました。第一部では美しい旋律のピアノ演奏から始まり、ファミリー合唱団による楽しいコーラスの後、高校生等を対象に様々な講演を行っておられる立中先生によりご自身の活動報告がなされ、また2人の青年が自らの体験を通して感じた家族の大切さを語るスピーチの時間もありました。
第二部では、有識者による祝辞や大会に寄せられた祝電の披露があり、家庭再建運動の広がりを感じながら、大会ハイライトである記念講演の時間を迎えました。
記念講演で松本雄司先生は、多くの詩歌や聖句を紹介され、人類が長い歴史を通して求めてきた、あるいは学んできた人としての生き方を考え深め、愛情を育む家庭はいかにあるべきかについて具体的に語られました。ときに深刻な実例もあげられながら、会場全体がもう一度家族について真剣に見つめていく場となりました。
記念講演後に抽選会が行われ、最後は会場全体で「きよしこの夜」を唄い、盛大な拍手と共に大会の幕を閉じられました。